以前ヤスオとリヴェンのストーリーを紹介させていただきましたが、今回は二人の新たな物語が更新されたことを祝っての記事になります。
イラスト、1ページコミックと新たな小説
2人のそれぞれのチャンピオンページ(ヤスオ、リヴェン)に1ページのコミックとお互いが対になっているイラストが公開されました。このコミック、1ページに物語が詰め込まれていてとてもわかりやすくまとまっています。他のチャンピオンにもイラストバイオ増えたらいいなあ。
そして2人の小説も公開されました。全三章。今回はこちらの紹介をさせていただきたいと思います。
砕けた剣の告白:第一章 物語 · 読了時間およそ13分
砕けた剣の告白:第二章 物語 · 読了時間およそ17分
砕けた剣の告白:第三章 物語 · 読了時間およそ11分
以下小説内容のネタバレを含みます。
内容について
色々ざっくりふんわりと書いてるので公式ストーリー読んでからを強くお勧めします。
ヤスオは師匠を護衛すべきだったのにも関わらず持ち場を離れてしまった間に殺されていました。殺したのはヤスオ本人ではないのですが、彼にしか使えないはずの風の力で殺されていたため冤罪をかけられ逃亡することになります。その過程でヤスオは兄を殺さざるを得ない状況に追い込まれました。しかし、リヴェンもまた、風の力を使うことができたのです。
「リヴェンがヤスオの師匠を殺害した」という話は昔から台詞などでほのめかされており、ファンの間でもよく知られている説でした。今回の「砕けた剣の告白」はヤスオの師匠であるソウマ老師の死の真相に触れた物語です。
ノクサスのアイオニア侵攻は多くのチャンピオンに関わる大事件でしたがその後リヴェンはアイオニアを彷徨うことになります。彼女はコンテ夫妻(名前は男の方をアサ、女の方をシャヴァといいます)という老夫婦に拾われます。うなされていたリヴェンを見て、コンテ夫妻は彼女がノクサス生まれでありながら故郷を憎んでいることを知りました。リヴェンの砕けたルーンブレードを見て、老夫婦は剣を寺院に持っていきます。それはリヴェンの剣が直ればうなされることもなくなるかもしれないと思ったから。
リヴェンは農作業を手伝いながら生活をしていました。老夫婦にはディエダ……娘と呼ばれ愛されていますが、その地に住んでいたのはリヴェンの理解者ばかりではありません。戦争の傷跡は深く、ノクサス人なんて殺してしまいたいと語る戦士もいる。
そんな中、ソウマ老師殺害容疑でリヴェンは裁判にかけられることになります。彼女は語ります。ノクサスで生まれたけれど、自分を殺そうとした国になど戻るつもりはない。しかしリヴェンは過去の事を覚えていなかったのです。アイオニア人もノクサス人も関係なく殺され、自分だけが生き残った。それだけは確かなのですが。
証拠品の壊れたルーンブレードが出されました。ジグソーパズルのように欠片を集めると足りない部分がありましたがアイオニアの僧徒が最後のピースを持っていたのです。完成した剣、何も起こらないと思ったのも束の間。ルーンブレードに眠っていた風の力が解き放たれます。
その時、リヴェンは過去を思い出したのです。かつてのノクサスの戦友達を。自分が奪っていったアイオニア人の命を。幾多の亡霊を見た彼女は、罪悪感に耐えきれずついに告白します。ソウマ老師を殺害したのは自分だと。
拘束されたリヴェンはそのまま最期の日を迎えるのだと思っていました。誰も来ないだろうと思っていた真夜中。来客がありました。アサ・コンテがリヴェンの枷を開錠しにきたのです。
次に来たのはヤスオでした。彼はルーンブレードを投げてよこすと、リヴェンとの一騎打ちを望むのでした。そしてリヴェンとヤスオの戦いが始まります。しかし2人が剣を振るう中、リヴェンの持つルーンブレードの力は暴発し、アサを切り裂こうとするのです。……しかしそれは彼に届きませんでした。ヤスオの風の壁で。リヴェンは安堵します。
そしてヤスオは真相を語りました。リヴェンの影響でソウマ老師が死んだのは事実でも、リヴェンがソウマ老師を能動的に殺害しようとしたわけではなかったと。あの場に自分がいれば守れたはずだとも。
「自分を許すこと」それはとても難しいことでした。過去を認めながら生きるのは、時に死よりも苦しみを伴う。でも、だからこそ。生きて贖罪の道を歩む。
……そして、リヴェンへの判決は告げられました。死刑に処すのは容易でも、それでは問題は解決しないと。だから「死刑よりも長く厳しい刑」を。「我々は追放者リヴェンに、自らが破壊したものを修復するよう命じます」。復興の為、彼女は新たな人生を歩むと誓ったのです。
感想等
katsudionさん(LoLの実況者で、ストーリー面にも詳しい方です)のこの感想に感銘を受けました。
リヴェンのセリフにある「壊れたものを打ち直す」っていう意味を、おれはずっと剣のことだと思っていたけれど、違ったんやな。素晴らしい。
— katsudion (@katsudion) April 26, 2018
この台詞から膨らませた物語なのでしょうか。とても素晴らしい作品だと思います。
一生懸命アイオニア方言を覚えようとしているリヴェンが好き。ルーンテラの言語について気になっていたところなのでそういった情報が見えたのはとても良かったです。
名台詞が多いとも感じましたね。「それでは戻りたいと願っていることになる」なんて台詞を見たときには震えました。私も文章書きの端くれですが、いつかこんな切り返しを書ける人になりたい。あとはやはり「自分の過去を壊すことは誰にもできん」とか。
アイオニアの葬式事情にも触れてるのが凄く良いですね。幽霊がいるのがリヴェンには見えた、というシチュエーションがとても魔法の国アイオニアらしいと感じました。最近リワーク入ったイレリアの台詞の「兄弟たちの声が聞こえる」っていうのも妄想とかじゃないのかも。ところでこの葬式手順ってちゃんとやらないと実害起きたりするんでしょうか。もっと具体的に言うとシャドウアイル由来以外にもアンデッド的存在はいるんでしょうか。アイオニア系アンデッドって実装されたりするかな? おおっとYoneか? それともZelosか?(冷静になるべきだとわかっているのですが未だに諦められていません)
好きな作品だけど、リヴェンとヤスオの罪悪感を、架空世界とはいえ失われた命を、戦争が引き起こした深い怒りと悲しみを思うと軽い気持ちで読めない。つまり何が言いたいかというとそれだけ上質な作品、ということです。
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Q.ヤイチロウどこ行った? A.実は前からYoneだったんだぜ

Q.エミスタンって誰? A.ダリウスの漫画でも名前だけ出てるよ。多分シンジドの関係者じゃないかな。こういう「複数の場所で名前が出てくるNPC」好きなんだよね



”エマイ、ファイール”という呼びかけがこちら側の小説にも出てきた事を記念して
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